マンション屋上防水工事の流れと注意点を解説|費用相場や施工実績も紹介
マンションの屋上は常に風雨や紫外線にさらされ、劣化が進むと雨漏りや建物価値の低下につながります。
そのためマンションの屋上の防水工事は、建物維持に欠かせない重要な工事です。
この記事では、神奈川の防水工事のプロフェッショナル「大進双建」が、マンションの屋上防水工事の流れや注意点、費用相場をわかりやすく解説します。
このコラムのポイント |
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実際の施工事例も紹介しますので、屋上の防水工事を検討中の方はぜひ参考にしてください。
Contents
マンションの屋上防水工事が必要な理由
マンションの屋上に設けられている防水層は、建物内部に雨水が浸入するのを防ぐ重要な役割を担っています。
しかし、防水層は風雨や紫外線を日々受け続けるため、時間の経過とともにひび割れや膨れ、剥がれといった劣化症状が避けられません。
防水性能が低下すると雨漏りのリスクが高まり、コンクリート内部への浸水や鉄筋の腐食、断熱性能の低下など、建物全体の寿命を縮める要因となります。
こうした劣化は避けられないため、国土交通省の指針や大規模修繕の実務でも、防水工事は10〜15年ごとに行うのが一般的な目安とされています。
定期的に防水層を更新しておけば、突発的な雨漏りによる高額な修繕費を回避でき、建物を長期的に安心して維持することが可能です。
マンションの屋上防水工事は神奈川県の「大進双建」にご相談ください。
多くの防水工事で培った技術力を活かし、ていねいに耐久性が高い仕上がりをご提供いたします。
マンションの屋上防水工事の主な工法
マンションの屋上防水には以下の3つの工法があり、建物の状態や環境に応じて最適な方法を選ぶ必要があります。
- ウレタン防水
- 塩ビシート防水
- アスファルト防水
それぞれ詳しく解説します。
ウレタン防水(密着工法・メッシュ工法・通気緩衝工法)
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成する工法です。
液体を塗り広げるため、複雑な形状の屋上にも対応でき、仕上がりが継ぎ目のないシームレスな層になるのが特徴です。
ウレタン防水には主に3種類の工法があり、それぞれに適した用途があります。
工法の種類 | 特徴 |
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密着工法 | ・下地に直接ウレタンを密着させる工法 ・工期が短く、費用も比較的安価 ・中小規模のマンションや部分補修に向いている |
メッシュ工法 | ・下地にメッシュシートを敷いた上にウレタンを塗布 ・強度が増し、ひび割れや亀裂に対する追従性が高い ・中規模以上の建物や下地の状態に不安がある場合に有効 |
通気緩衝工法 | ・下地と防水層の間に通気シートを設け、内部の水蒸気を逃がす仕組み ・膨れや剥がれを防止でき、築年数の経過した建物や含水のある下地に最適 |
ウレタン防水のメリット・デメリットなど詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
>関連リンク:ウレタン防水の種類|密着工法・シート工法・通気緩衝工法の違いとメリット・デメリット
塩ビシート防水(密着工法・機械固定工法)
塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂製の防水シートを屋上に貼り付けて防水層を形成する工法です。
紫外線や熱に強く、耐候性に優れているため、長期間にわたり安定した防水性能を発揮します。
シート自体が防水材として機能するため、仕上がりの品質が均一で施工不良が起こりにくい点も特徴です。
塩ビシート防水には、主に以下の2種類の工法があります。
工法 | 特徴 |
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密着工法 | ・専用の接着剤を使用してシートを下地に直接貼り付ける方法 ・台風などの強風に強く、工期が短いのが特長 ・下地の状態が悪いと施工精度に影響を及ぼす可能性がある |
機械固定工法(絶縁工法) | ・専用の固定金具を建物に取り付け、シートを熱で接着する方法 ・下地との間に空間を設けるため、湿気を逃がしやすく膨れが起こりにくい ・広い面積の屋上に適しているが、高い施工技術が必要となる |
シート防水の種類と特徴などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
>関連リンク:シート防水の種類と特徴|メリット・デメリットから工法、メンテナンス方法まで解説
アスファルト防水
アスファルト防水は、アスファルトを染み込ませたシートを何層も貼り重ねて防水層を形成する工法です。
防水性・耐久性に非常に優れており、古くから広く採用されてきた実績があります。
主な施工方法は以下の3種類に分けられます。
工法 | 特徴 |
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熱工法 | ・アスファルトを加熱して高温で溶融させながら施工する方法 ・シート同士の接着性が高く、施工不良が出にくいのが特長 ・火気使用時に煙や臭気が発生するため、環境面や近隣への配慮から近年では採用例が減少傾向にある |
トーチ工法 | ・トーチバーナーでアスファルトシートを炙りながら重ね貼りする方法 ・熱工法に比べ煙や匂いが少なく施工性に優れる ・シートを適切に炙るには熟練した技術が必要 |
常温工法 | ・加熱を行わず、火気を使わないため安全性が高く、煙や臭気が出ない環境にやさしい工法 ・粘着性のあるアスファルトシートを常温で貼り付ける方法 ・粘着層の接着力は温度に左右されやすく、施工時の環境管理が重要 |
アスファルト防水の詳しい種類や工法については、こちらの記事でも解説しています。
>関連リンク:アスファルト防水とは|種類や工法、メリット・デメリット、劣化症状も解説
マンションの屋上防水工事の流れ
マンション屋上の防水工事は、建物の規模や状態に応じて進められますが、基本的には以下の流れで実施されます。
防水工事の流れ |
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1. 事前調査・診断:目視、散水試験、赤外線調査などで劣化状況を把握 ↓ 2. 見積・工法選定・工事計画の策定:調査結果をもとに工法を決定し、費用と工期を提示 ↓ 3. 管理組合での決議と居住者への周知:総会で承認後、工事期間や注意事項を全居住者に告知 ↓ 4. 下地処理:既存防水層の撤去やひび割れ補修を行い、下地を整える ↓ 5. 防水施工:ウレタン、シート、アスファルトなど選定工法で施工 ↓ 6. 仕上げ:トップコートや保護層を仕上げ、耐久性と美観を確保 ↓ 7. 完了検査・引渡し・保証書発行:施工会社と管理組合で検査を実施し、保証書を発行 |
マンションの屋上防水工事は神奈川県の「大進双建」にご相談ください。
多くの防水工事で培った技術力を活かし、現地調査から施工、アフターフォローまで一貫してサポートいたします。
マンション特有の注意点
マンションの屋上防水工事は、戸建てや商業ビルとは異なる注意点があります。
ここでは、マンション特有の注意点について解説します。
管理組合の合意形成が必要
屋上は共用部分にあたるため、防水工事を行うには管理組合での正式な決議が必要です。
通常は理事会で工事計画を検討したのち、総会で承認を得て実施します。
工事費用は修繕積立金から支出するケースが多いため、資金計画との整合性を確認することも大切です。
合意形成をスムーズに進めるためには、事前に複数の施工プランや見積を提示し、比較検討できる体制を整えることが望まれます。
居住者への事前告知・説明会の実施
工事期間中は、騒音や振動、立ち入り制限といった影響が避けられません。
屋上工事では洗濯物干しの制限が発生する場合もあり、居住者の生活に直接関わります。
そのため、掲示板への掲示や配布資料による周知だけでなく、説明会を開催して工事のスケジュールや注意点を直接説明することが重要です。
居住者の理解と協力を得ることで、工事中のトラブルを未然に防げます。
安全管理・共用部の利用制限の周知
屋上防水工事では、足場や仮設設備の設置が必要になるケースがあります。
一時的に通行できない場所が生じたり、エレベーターや共用廊下に資材を搬入する場面が発生します。
安全確保のため、共用部の利用制限や動線の変更をあらかじめ住民に伝えることが不可欠です。
また、施工会社が安全管理計画を策定し、居住者や作業員が安心して過ごせる環境を整えることも求められます。
マンションの屋上防水工事の費用と工期の目安
マンション屋上防水工事にかかる費用と工期には、工法・規模・下地状況・現場条件など多くの要因が影響します。
一般的な目安は以下のとおりです。
工法 | 費用目安 |
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ウレタン防水(密着工法) | 4,000円〜/㎡ |
塩ビシート防水(密着工法) | 5,500円〜/㎡ |
塩ビシート防水(機械固定工法) | 6,500円〜/㎡ |
アスファルト防水(トーチ工法) | 5,500円〜/㎡ |
あくまで工法材料と施工費を含む標準的な条件下での目安です。
下地補修や仮設工事・足場費用、排水ドレン周りの処理などは別途費用が上乗せされるケースが多いので注意しましょう。
工期は建物の規模・形状・工法によって変動しますが、一般的に数百㎡程度の屋上では2〜3週間程度が目安になります。
大進双建の詳しい料金は、以下のページでご確認いただけます。
自社施工を行う防水専門店のため、仲介手数料がかからず、適正価格での工事提供が可能です。
<料金について>
施工事例紹介
ここでは実際に大進双建が行ったマンションの屋上防水工事の施工事例をご紹介します。
ウレタン防水|通気緩衝工法
マンションの屋上150㎡のウレタン防水(通気緩衝工法)を採用した施工事例です。
施工前は表面の汚れや防水層の摩耗が見られ、雨漏りにつながるリスクが高い状態でした。
下地処理を行った後、通気緩衝シートを敷設し、ウレタン防水材を重ね塗りしていきます。
これにより、下地内部の湿気を逃がしながら耐久性の高い防水層を形成できます。
施工後は、屋上全体がシームレスで光沢のある防水層に仕上がり、美観性と機能性の両面で大きく改善しました。
ウレタン防水|密着工法
こちらは、屋上にウレタン塗膜防水(密着工法)を採用した事例です。
施工前はコンクリート表面に汚れや摩耗が見られ、防水性能が低下している状態でした。
下地を清掃・処理した後、液状のウレタンをローラーで塗布し、継ぎ目のない防水層を形成しました。
密着工法は、既存下地に直接防水材を塗布するため工期が短く、コストを抑えられるのが特徴です。
施工後は、表面が美しく均一に仕上がり、防水性能が回復しました。
大進双建では今回ご紹介した以外にも、マンションやビルの屋上・バルコニー・共用部など、さまざまな施工実績があります。
詳しくは以下のページをご覧ください。
<施工実績はこちら>
防水工事のことなら「大進双建」にお任せください!
マンションの屋上防水工事は、建物の寿命を延ばし、資産価値を守るうえで欠かせない工事です。
工事の流れや注意点を理解しておくことで、管理組合での合意形成や居住者対応もスムーズに進めることができます。
安心して工事を任せるためには、実績豊富な施工会社に依頼することが重要です。
信頼できるパートナーと計画的に防水工事を進めていきましょう。
マンションの屋上防水工事は神奈川県の「大進双建」にご相談ください。
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監修者情報

- 株式会社大進双建 代表取締役
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17歳から防水工事・外壁修繕の現場で実務を開始し、大手下請け会社や官公庁工事に携わる。
8年の実務経験を経て独立後、年間30件以上の大規模修繕工事を手掛ける。
住宅、アパート、倉庫などの防水・塗装工事においても豊富な施工実績を持つ。
一級建築施工管理技士
一級ウレタン塗膜防水施工技能士
一級シーリング防水施工技能士
一級塩化ビニルシート防水施工技能士
一級アスファルトトーチ防水施工技能士
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