防水トップコートの種類や単価|塗り替え時期の目安も解説

防水トップコートの種類や単価|塗り替え時期の目安も解説

一戸建てやマンションのバルコニーの床面、ビルの屋上などの防水層は、定期的にトップコートの塗り替えが必要になります。

トップコートが劣化すると雨漏りの原因になる可能性があるため、適切な塗り替えタイミングを見極めることが必要です。

そこでこの記事では、神奈川の防水工事のプロフェッショナル「大進双建」が、防水トップコートの塗り替えに必要となる基礎知識を分かりやすく解説します。

 

このコラムのポイント
  • トップコートとは防水層を保護するために必要なもので、防水性能や耐用年数を左右します。
  • ウレタン・FRP・シートなど、防水工事ごとのトップコートの種類について詳しく解説します。
  • チョーキングや剥がれなど、トップコート塗り直し時期のサインを覚えておきましょう。

 

防水層のトップコートとは?

ベランダ床の防水トップコート塗り直し

トップコートとは、防水層の機能を維持し、雨漏りを防ぐための保護材のことです。

ベランダの床面やビルの屋上など、防水工事が必要な部分の表面にトップコートを塗装することで、紫外線や風雨から保護する役割を持っています。

防水工事にはウレタン・FRP・シートなど複数の種類がありますが、トップコートがないと紫外線で劣化が進み、防水性能が低下してしまいます。

トップコートで防水層を紫外線から保護することで、本来の耐用年数を発揮できるのです。

ただし、トップコート自体に防水性能はないため、耐用年数を過ぎた防水層に塗装をしても機能を回復させることはできません。

トップコートはあくまで防水層を保護するためのものであることを覚えておきましょう。

防水トップコートの種類と耐用年数

ウレタン防水のトップコート

前述したように防水工事には複数の工法があり、トップコートの種類や期待できる耐用年数も変わります。

ウレタン防水

ウレタン防水とは、ウレタン樹脂を塗布して防水層を形成する工法のことです。

液状のウレタン樹脂をすき間なく塗るため、複雑な形状に対応しやすく、さまざまな場所に広く導入されています。

ウレタン樹脂は紫外線に弱いため、防水性能を維持するためにはトップコートの塗り直しをする重要性は高いです。

ウレタン防水には密着工法・通気緩衝工法の2種類がありますが、どちらもトップコートの塗り直しが必要です。

 

※ウレタン防水のトップコートの種類

  • アクリル系:5~7年
  • シリコン系:8~10年
  • フッ素系:10~12年
  • 遮熱系:8~10年

 

ウレタン防水のトップコートは主に上記のような種類があり、耐用年数の目安は5~12年となります。

紫外線に強く耐候性が高いシリコン系やフッ素系のトップコートは、期待できる耐用年数が8~12年と長めですが、日当たりなど状況によって変動します。

特にバルコニーや屋上などを歩行する場合は、摩耗による劣化が進むことがあるので要注意です。

ウレタン防水についてはこちらのコラムでも詳しく解説しています。

>関連リンク:ウレタン防水とは?選ばれる理由と注意点を解説|施工工程やメンテナンス方法も紹介

シート防水

シート防水は、塩化ビニルやゴム製のシートを貼って防水層を形成する工法のことです。

シート防水に使用するシートは紫外線に強く、トップコートを塗らなくても10年程度の耐用年数が期待できると言われています。

しかし、防汚性能や防水性能を長く維持するためには、トップコートの塗布が望ましいです。

 

※シート防水のトップコートの種類

  • ウレタン系:5~7年
  • シリコン系:8~10年
  • フッ素系:10~12年

 

シート防水のトップコートも複数の種類があり、期待できる耐用年数は異なります。

日当たりや歩行の有無、現在の劣化の状況などを踏まえて適切なトップコートを選ぶことが大切です。

シート防水についてはこちらのコラムも参考にしてみてください。

>関連リンク:シート防水の種類と特徴|メリット・デメリットから工法、メンテナンス方法まで解説

FRP防水

FRP防水とは、ガラス繊維などの強化材とプラスチックを組み合わせて防水層を形成する工法のことです。

高耐久で耐摩耗性に優れることから、船舶やプール、一般住宅のバルコニーなどさまざまな場所に使われています。

ただし、FRP紫外線に弱いため、トップコートによる防水層の保護が必須です。

 

※FRP防水のトップコートの種類

  • ポリエステル系:5~7年
  • アクリルウレタン系:5~7年
  • フッ素系:10~12年

 

FRP防水のトップコートは耐摩耗性が高いポリエステル系が採用されることが多く、期待できる耐用年数は5~7年が目安です。

フッ素のように耐用年数が長いトップコートもありますが、ベランダなど歩行する場所は摩耗が早くなることもあるので注意しましょう。

こちらのコラムでFRP防水についてさらに詳しく解説しています。

>関連リンク:ベランダに適しているFRP防水の4つのメリットと3つのデメリットを解説|費用や耐久性も解説

防水トップコートの単価と費用相場

防水トップコートの塗り直し

前述したように防水層のトップコートには複数の種類があり、使用する材料や現場の状況によって単価や費用相場は変わります。

 

防水の種類 単価の目安
ウレタン防水 2,000~2,500円/㎡
FRP防水 2,500~3,000円/㎡
シート防水 1,000~2,000円/㎡

 

どの工法でも、使用するトップコートの材料によって単価は変動します。

ただし、上記はあくまで単価の目安であり、実際は依頼する施工会社によっても変動することを覚えておきましょう。

例えば、劣化が進行してトップコートの状態が悪い場合、下地処理が必要になり施工費用は増加します。

また、エアコンの室外機など設置物がある場合、一度撤去して復旧する費用もかかります。

トップコートの施工費用は一概に言えませんので、正確な金額はプロの診断を受けて見積もりを出しらもらうのが確実です。

大進双建では、多くの防水工事で培ったノウハウを活かし、建物の状態に合わせたメンテナンス方法をご提案しています。

前回の防水工事の内容や年数、現在の防水層の診断結果をもとに、使用する材料を選定しお見積もりを作成します。

ぜひお気軽にご相談ください。

<現地調査・お見積りの依頼はこちら>

防水トップコート塗り替え時期の目安

劣化したFRP防水

前述したように、防水トップコートの塗り替え時期の目安は使用する材料や状況によって異なり、5~12年前後が目安です。

しかし、日当たりや歩行などの状況でトップコートの劣化が進んでいる場合、早めの塗り直しが必要になるケースもあります。

 

※トップコートの劣化のサイン

  • チョーキング現象
  • 剥がれや浮き
  • カビやコケ
  • 摩耗や剥げ

 

防水面に上記のような症状が見つかった場合、トップコートの劣化が進んでいるサインです。

耐用年数の目安に達していない場合でも、早めに点検やメンテナンスを依頼しましょう。

防水トップコート塗り替えの流れ

シート防水のトップコート塗り直し

実際に防水トップコートを塗り替えするときの流れや手順をご紹介します。

状況によって流れが異なることもありますが、一般的な手順として覚えておきましょう。

洗浄~下地処理

まずは防水面を高圧洗浄機などで洗浄し、汚れやホコリなどを落とします。

既存のトップコートが浮いたり剥がれたりしている場合は、部分的な下地処理が必要です。

また、FRP防水などは、表面をサンドペーパーなどで削る「目荒らし(サンディング)」をするケースもあります。

洗浄と下地処理は、新しいトップコートを防水層に密着させ、長持ちさせるために欠かせない作業です。

プライマー塗布

トップコートを塗る前に、密着性を高めるためのプライマーを塗布します。

プライマーを塗布することで、新しいトップコートがはがれにくくなる効果が期待できます。

トップコート上塗り

トップコートを全面に塗布して仕上げます。

トップコートの塗装回数は使用する製品や下地の状態などによって変わります。

ローラーや刷毛を使って手作業で塗り込んでいくため、職人の技術力によって仕上がりに差が出る部分です。

防水工事のことなら「大進双建」にお任せください!

神奈川の屋上防水なら「大進双建」にお任せください|神奈川|大進双建

トップコートの塗り替えは、ベランダや屋上などの防水性能を維持するために欠かせないメンテナンスの1つです。

適切な塗り替え時期を見極め、技術力が高い施工業者に相談して防水層を長持ちさせましょう。

トップコートの塗り替えは神奈川県の「大進双建」にご相談ください。

多くの防水工事で培った技術力を活かし、ていねいに耐久性が高い仕上がりをご提供いたします。

<現地調査・お見積りの依頼はこちら>

監修者情報

高橋 博之
高橋 博之株式会社大進双建 代表取締役
17歳から防水工事・外壁修繕の現場で実務を開始し、大手下請け会社や官公庁工事に携わる。
8年の実務経験を経て独立後、年間30件以上の大規模修繕工事を手掛ける。
住宅、アパート、倉庫などの防水・塗装工事においても豊富な施工実績を持つ。

一級建築施工管理技士
一級ウレタン塗膜防水施工技能士
一級シーリング防水施工技能士
一級塩化ビニルシート防水施工技能士
一級アスファルトトーチ防水施工技能士