屋上防水の種類と選び方|メリット・デメリットから費用相場も解説

屋上防水の種類と選び方|メリット・デメリットから費用相場も解説

屋上は建物の中で最も過酷な環境にさらされる場所であり、適切な防水対策を施さないと雨漏りなどのトラブルを引き起こす可能性があります。

屋上防水工事は建物の長寿命化に欠かせない重要な工事ですが、防水の種類や費用などについて知らない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、神奈川の防水プロフェッショナルである『大進双建』が、屋上防水の種類と特徴、メリット・デメリットを比較しながら解説します。ぜひ参考にしてください。

 

このコラムのポイント
  • 屋上防水の種類と特徴をお伝えします。
  • 屋上防水のメンテナンスと耐用年数をお伝えします。
  • 屋上防水工事の費用と依頼する際の注意点を解説します。

 

屋上防水とは何か?その重要性について

FRP防水を施した屋上防水

屋上防水とは、建物の最上部にある屋上に防水層を設けて雨水の浸入を防ぎ、建物を保護する工事のことを指します。

屋上は建物の中で最も過酷な環境にさらされる場所であり、適切な防水対策を施さないと、雨漏りや構造体の劣化などの深刻なトラブルにつながります。

屋上防水の役割と必要性

屋上防水の主な役割は、建物内部への雨水の浸入を防いで、建物の構造体や内装、設備などを水の被害から守ることです。

また、屋上防水は建物の断熱性や気密性を高める効果もあり、建物のエネルギー効率向上にも貢献します。

建物の種類や用途に関わらず、屋上防水は建物の長寿命化と維持管理において非常に重要です。

屋上防水をしないとどのような問題が起こるのか

屋上防水を怠ると、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

  • 雨漏り:屋上から水が浸入することで、建物内部で雨漏りが発生します。
    天井や壁、床などの内装に損傷を与え、設備や家財にも被害が及ぶ可能性があります。
  • 構造体の劣化:長期的な水の浸入は、建物の構造体(柱、梁、床など)を劣化させ、建物の安全性を脅かします。
    鉄筋コンクリート造の建物では、鉄筋の錆びによる強度低下が懸念されます。
  • カビや木材腐朽:水の浸入は、建物内部の湿度を上昇させ、カビの発生や木材の腐朽を引き起こします。
    これにより、建物の衛生環境が悪化し、居住者の健康被害につながる恐れがあります。
  • 電気設備の故障:漏水が電気配線や設備に到達した場合、ショートや漏電などの事故が発生する危険性があります。
  • 修繕コストの増大:屋上防水を長期間放置し、大規模な雨漏りや構造体の劣化が進行した場合、修繕に莫大な費用がかかることになります。

屋上防水を適切に行わないと、建物の安全性や居住性、資産価値が大きく損なわれる可能性があるので注意してください。

 

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屋上防水の種類と特徴

トップコートを施工した屋上防水

屋上防水は、大きく分けて4種類あります。

  • シート防水
  • ウレタン防水
  • FRP防水
  • アスファルト防水

それぞれの防水工法には特徴があり、建物の用途や構造、予算などに応じて選択する必要があります。

各防水工法の特徴とメリット・デメリットについて解説します。

シート防水の特徴とメリット・デメリット

シート防水は、塩化ビニル系や合成ゴム系の防水性能に優れたシート状の材料を屋上に張り付ける工法です。

 

シート防水のメリット シート防水のデメリット
  • 施工が比較的簡単で工期が短い
  • 耐久性が高く、長期間の防水性能が期待できる
  • 品質の差がでにくい
  • 接合部分からの漏水リスクがある
  • シートの劣化や破損に注意が必要
  • 下地の凹凸に弱く、平滑な下地調整が必要

 

ウレタン防水の特徴とメリット・デメリット

ウレタン防水は、ウレタン樹脂を主成分とする液状の塗料を塗布する工法です。

乾いて硬化すると弾性のある防水層を形成します。

 

ウレタン防水のメリット ウレタン防水のデメリット
  • 施工が簡単で、短期間で工事が完了する
  • 下地の凹凸に追従しやすく、下地調整の手間が少ない
  • 下地を撤去せずに重ね塗りが可能
  • 紫外線による劣化が早い
  • 定期的なトップコートの塗り替えが必要
  • 仕上がりに差が出やすい

 

FRP防水の特徴とメリット・デメリット

FRP防水(繊維強化プラスチック防水)は、ガラス繊維やポリエステル樹脂を使用した防水工法です。

複数の層を重ねて施工することで、高い防水性能と強度を実現します。

 

FRP防水のメリット FRP防水のデメリット
  • 高い強度と耐久性を持つ
  • 防水層が厚く、優れた防水性能を発揮する
  • 複雑な形状でも施工可能
  • 施工に手間と時間がかかる
  • 広い面積の防水には不向き
  • 熟練した技術が必要で、施工品質にばらつきが出やすい

 

アスファルト防水の特徴とメリット・デメリット

アスファルト防水は、アスファルトを主成分とするシートや塗料を使用した防水工法です。

古くから使用されている伝統的な工法で、信頼性が高く評価されています。

 

アスファルト防水のメリット アスファルト防水のデメリット
  • 施工実績が豊富で、信頼性が高い
  • 施工後の防水性能の発揮が早い
  • 防水性能が高い
  • 複雑な形状の場所への施工には不向き
  • 工法によっては熟練した技術が必要で、施工品質にばらつきが出やすい
  • 熱工法はケガのリスクがある

 

以上のように、屋上防水の種類によってそれぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。

建物の特性や用途、予算などを総合的に考慮し、最適な防水工法を選択しましょう。

屋上防水の選び方とポイント

屋上にシート防水を施工する風景

屋上防水工事を行う際には、建物の特性や用途、予算など、さまざまな要素を考慮して最適な防水工法を選択する必要があります。

屋上防水選びのポイントについて解説します。

耐用年数と費用を考慮した防水工法の選択

一般的な耐用年数と費用の目安は以下の通りです。

 

防水の種類 耐用年数 費用の目安 
シート防水 10~20年 5,500円~/㎡
ウレタン防水 8~10年 4,000円~/㎡
FRP防水 10~25年 6,500円~/㎡
アスファルト防水 15~30年 5,500円~/㎡

 

施工費用を抑えたい場合は、アスファルト防水やウレタン防水が選択肢になります。

一方、長期的な耐久性を重視する場合は、FRP防水やシート防水がおすすめです。

建物の使用期間や予算に合わせて、最適なバランスを見出しましょう。

施工業者選びのポイント

屋上防水工事の成否は、施工業者の技術力と経験に大きく左右されます。

信頼できる施工業者を選ぶためのポイントは、主に5つあります。

  1. 実績と経験:同種の工事実績が豊富で、信頼できる施工業者を選ぶ
  2. 資格と技術力:防水工事の資格を持ち、高い技術力を備えた業者が望ましい
  3. アフターサービス:工事後のメンテナンスやアフターフォローに対応してくれる業者を選ぶ
  4. 保証内容:防水工事の保証内容を確認し、アフターサービスの充実度をチェックする
  5. コミュニケーション:丁寧な対応で、要望や質問にしっかりと応えてくれる業者が理想的

複数の業者から見積もりを取り、実績や技術力、アフターサービスなどを総合的に評価して、最適な施工業者を選ぶことが大切です。

 

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現場を確認して最適な防水工事をご提案いたします。

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屋上防水のメンテナンスと耐用年数

屋上防水のシーリング工事の風景

屋上防水工事を行った後も、定期的な点検とメンテナンスが必要不可欠です。

適切なメンテナンスを怠ると、防水層の劣化が進行し、雨漏りなどのトラブルにつながります。

屋上防水のメンテナンスと耐用年数について解説します。

定期的な点検とメンテナンスの必要性

屋上防水工事後に定期点検を行うことで、防水層の劣化や損傷を早期に発見し、適切な処置を施せます。

  • 定期点検:10年に1回の頻度で行う点検
  • 臨時点検:台風や豪雨など、過酷な気象条件の後に行う点検

点検の際は、防水層の状態を詳細にチェックし、異常が見つかった場合は速やかに補修や更新を行います。

またドレンや排水溝の清掃、立ち上がり部分のシーリングの更新など、定期的なメンテナンスも欠かせません。

防水工事の耐用年数と劣化の症状

屋上防水工事の耐用年数は、防水工法や施工品質、建物の立地条件などによって異なります。

一般的な耐用年数は以下の通りです。

  • シート防水:10~20年
  • ウレタン防水:8~10年
  • FRP防水:10~25年
  • アスファルト防水:15~30年

ただし、これらの耐用年数はあくまで目安であり、適切なメンテナンスを行えば、さらに長く防水性能を維持できます。

一方メンテナンスを怠ると、耐用年数が大幅に短くなるので注意しましょう。

防水層の劣化は、主に以下の症状として現れます。

 

すぐに防水業者に依頼するべき症状
  • 剥がれ:防水層が下地から剥がれてくる
  • 膨れ:防水層が部分的に膨れ上がる
  • ドレン周りや笠木のサビ:ドレンや笠木など、細部の防水層の劣化

 

緊急性はないが、今後注意するべき症状
  • 色あせ:紫外線による防水層の変色や退色
  • ひび割れ:防水層の表面に発生する細かいひび割れ
  • 水たまり:排水不良によって水がたまる

 

これらの劣化症状を発見したら、速やかに専門家に相談しましょう。

屋上防水工事の費用と注意点

足場を組んでいる屋上防水の風景

屋上防水工事の費用相場や、費用を抑えるためのポイント、工事を依頼する際の注意点などについて解説します。

屋上防水工事の費用相場

屋上防水工事の費用は、建物の規模や防水工法、施工業者などによって異なります。

大進双建の費用相場は以下の通りです。

 

防水工法 1㎡あたりの費用
ウレタン防水
  • 密着工法(屋上・バルコニー等):4,000円〜(㎡)
  • 密着工法(線防水):1,300円〜(m)
塩ビシート防水
  • 密着工法:5,500円〜(㎡)
  • 機械固定工法:6,500円〜(㎡)
アスファルト防水
  • トーチ工法:5,500円〜(㎡)
FRP防水
  • 6,500円〜(㎡)

 

※これらの価格はあくまで目安であり、実際の費用は現場の状況や施工条件によって異なります。

 

大進双建は下請け会社への依頼ではなく、自社管理体制より余計な費用を抑えて、高品質な施工を実現しています。

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費用を抑えるためのポイント

屋上防水工事の費用を抑えるためには、以下のようなポイントに注目しましょう。

 

費用を抑えるためのポイント
  • 早期の修繕:防水層の劣化を放置せず、早期の修繕を心がけることで、大規模な工事を避けられます。
  • 定期的なメンテナンス:定期的な点検とメンテナンスを行うことで、防水層の寿命を延ばし、トータルコストを抑えられます。
  • 複数の業者から見積もりを取る:複数の施工業者から見積もりを取ることで、適正な価格を知れます。

 

これらのポイントを意識して、屋上防水工事の費用を適切に抑えましょう。

工事を依頼する際の注意点

屋上防水工事を依頼する際には、以下のような点に注意しましょう。

 

工事を依頼する際の注意点
  • 信頼できる施工業者を選ぶ:実績と技術力のある施工業者を選ぶことが重要です。
  • 契約内容を確認する:工事内容や材料、保証内容などを契約書で確認し、疑問点は確認しましょう。
  • 工事の進捗を確認する:工事の進捗状況を定期的に確認し、問題があれば速やかに対応します。
  • アフターサービスを確認する:工事後のアフターサービスや保証内容を確認し、不明点は解消しましょう。

 

これらの点に留意することで、屋上防水工事を円滑に進められます。

 

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