大規模修繕工事のすべて|内容や期間、トラブル対策まで徹底解説

大規模修繕工事のすべて|内容や期間、トラブル対策まで徹底解説

マンションやビルを長く安全に運営するには、大規模修繕工事が欠かせません。

しかし大規模修繕工事は10年以上の周期で行われるため、具体的にどのような工事なのか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、神奈川の防水プロフェッショナルである『大進双建』が、以下の項目を解説します。

 

このコラムのポイント
  • 大規模修繕工事の目的は、建物の劣化を改善し、建物の資産価値を守ることです。
  • 大規模修繕工事の一般的な周期や工事の流れ、進め方を解説します。
  • 事前の対策で、大規模修繕工事の品質や入居者とのトラブルは防げます。

 

マンションやビルオーナーの方はもちろん、管理組合の役員の方にも役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後までごらんください。

大規模修繕工事とは? 内容と必要性について解説

大規模修繕工事の様子|仮説足場工事

大規模修繕工事は、建物の主要箇所を修繕・改修する大がかりな工事のことを指します。

大規模修繕工事の主な内容は、以下の通りです。

  • 外壁の補修と塗装
  • 屋上やバルコニーの防水
  • シーリング(建物の目地)の打ち替え
  • 鉄部(手すりなど)の補修と塗装
  • 設備配管の取り替え
  • エントランスや廊下などの内装工事

これらの工事を通じて、建物の劣化や不具合を改善し、居住性や安全性、美観を維持・向上させるのが大規模修繕工事の目的です。

大規模修繕工事が必要な理由

マンションやビルは、日々の使用によって少しずつ劣化し、放っておくと以下のようなトラブルが現れます。

  • 外壁のひび割れや剥がれ
  • 屋上からの雨漏り
  • 鉄部の錆びつき
  • 設備配管の老朽化による水漏れ
  • タイルの浮きや剥がれ

これらのトラブルは、入居者の生活に直接影響するだけでなく、放置期間が長ければ修繕費用も高額になります。

また、建物の資産価値の低下にもつながります。

大規模修繕工事を定期的に行うことで、トラブルを未然に防ぎ、建物の長寿命化を図りましょう。

入居者の快適で安全な暮らしを守り、建物の資産価値を維持するために、大規模修繕工事は欠かせません。

とくに屋上やバルコニーの防水工事は、大規模修繕工事の中でも重要な位置づけです。

防水層が劣化して雨漏りが発生すると、住戸内への水濡れ被害だけでなく、建物の躯体(コンクリート部分)まで損傷する恐れがあります。

大規模修繕工事は、マンションやビルに長く安心して入居いただくために重要な取り組みです。

 

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大規模修繕工事の周期と工事期間

大規模修繕工事の屋上防水工事の様子

大規模修繕工事は、定期的に行う必要があります。

大規模修繕工事の周期と工事期間について解説します。

大規模修繕工事の標準的な周期

大規模修繕の周期は、建物の劣化状況や使用部材の耐用年数などを考慮して決められます。

周期は、13年が最も多く、次いで12年・14年・15年と、全体の約7割が12~15年周期で大規模修繕を実施しています。

<引用>国土交通省:令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査

ただし、この周期はあくまでも目安です。

立地条件や建物の構造、管理状態などによって、劣化の進行速度は異なります。

海に近い場所や寒冷地など、厳しい環境下にある建物は、より短い周期で大規模修繕工事が必要になる可能性があります。

大規模修繕工事の一般的な工事期間

大規模修繕工事の工事期間は、建物の規模や工事内容によって異なります。

一般的な工事期間は以下の通りです。

 

建物の規模(マンションの場合) 修繕期間
小規模マンション(50戸未満) 3〜4か月程度
中規模マンション(50〜100戸) 4〜6か月程度
大規模マンション(100戸以上) 6〜12か月程度

 

ただし、これはあくまでも目安です。

実際の工事期間は、工事の内容や天候などの影響を受けます。

とくに屋上防水工事や外壁塗装工事は、雨天が続くと工事が中断されるため、工期が延びる可能性があります。

2回目以降の大規模修繕工事の特徴

大規模修繕工事は一度だけではありません。

2回目以降の大規模修繕工事には以下の特徴があります。

  • 工事の内容が変わる:建物の劣化状況に応じて、工事の内容や優先順位が変わる。
  • 工事費用が高くなる:建物の老朽化が進むほど修繕箇所が増え、工事費用が高くなる傾向にある。

2回目以降の大規模修繕工事では、より綿密な計画と十分な資金計画が求められます。

大規模修繕工事の流れと進め

大規模修繕工事の防水工事の様子

大規模修繕工事は、長期にわたる大がかりな工事です。

大規模修繕工事の流れと進め方について解説します。

大規模修繕工事の準備段階の流れ

大規模修繕工事の準備段階では、以下の流れで進めていきます。

  1. 修繕委員会の設立:まず管理組合内に修繕委員会を設立し、工事の計画や進捗管理を担当する体制を整える。
  2. 長期修繕計画の見直し:現在の長期修繕計画を見直し、工事の内容や時期、概算費用を再確認する。
  3. 建物診断の実施:専門家に依頼して建物診断を行い、建物の劣化状況を詳細に把握する。
  4. 工事内容の検討:建物診断の結果を踏まえ、具体的な工事内容や優先順位を検討する。
  5. 資金計画の策定:工事に必要な費用を算出し、修繕積立金の過不足を確認する。
  6. 施工会社の選定:複数の施工会社から見積もりを取り、適切な会社を選定する。
  7. 長期修繕計画の修正:選定した施工会社の提案を踏まえ、長期修繕計画を修正する。
  8. 総会での決議:修正した長期修繕計画と工事実施について、総会で決議する。

準備段階では、修繕委員会を中心に、管理組合、施工会社などが連携して進めます。

施工会社の選定方法とポイント

施工会社の選定は、大規模修繕工事の成否を左右する重要なポイントです。

選定にあたっては、以下のような方法とポイントに留意しましょう。

  • 相見積もりの依頼:複数の施工会社へプランと見積もりを依頼し、価格だけでなく、信頼できる業者への依頼を検討する。
  • 実績と専門性の確認:施工実績や、防水工事などの専門分野の施工能力を確認する。
  • 現場管理体制の確認:工事中の現場管理体制や、周辺住民への配慮などを確認する。
  • アフターサービスの充実度:定期点検やメンテナンスなど、アフターサービスの内容を確認する。

見積もり価格や施工内容を比較して相対的に判断しましょう。

大規模修繕工事の開始から完了までの流れ

工事開始から完了までは、以下のような流れで進めていきます。

  1.  現地調査と仮設工事:施工会社が事前の調査と、足場の設置などの仮設工事を行う。
  2.  本体工事:外壁塗装、防水工事、設備工事など、計画した工事を順次進める。
  3.  定例会議の開催:工事の進捗状況を確認するため、定期的に定例会議を開催する。
  4.  中間検査の実施:工事の途中で、管理組合や設計事務所などが中間検査を行う。
  5.  工事完了と検査:すべての工事が完了したら、管理組合立ち会いのもと、完了検査を行う。
  6.  引き渡しと精算:検査に合格したら、施工会社から管理組合へ建物を引き渡し、精算を行う。

工事の進捗状況や質については、管理組合と設計事務所などが連携してチェックします。

とくに屋上防水工事は、工事の完了が建物全体の完成に直結する重要な工程です。

防水工事の要所では、管理組合や施工会社が立ち会い、使用材料や施工方法など入念にチェックしましょう。

大規模修繕工事の主な工事内容

大規模修繕工事のパラペットの防水工事の様子

大規模修繕工事では、建物のさまざまな箇所を修繕・改修します。

大規模修繕工事の主な工事内容について解説します。

仮設工事

大規模修繕工事を行うには、まず足場を設置する仮設工事が必要です。

建物の周囲に足場を組み立て、養生シートを張ることで、工事の安全性を確保します。

仮設工事には、足場のほかに、仮設事務所や資材置き場、仮設トイレなどの設置も含まれます。

防水工事

屋上やバルコニーの防水工事は、大規模修繕工事の中でもとくに重要な工事です。

防水層が劣化すると、雨漏りが発生し、建物の内部に深刻なダメージを与えます。

防水工事では、防水層の劣化が進んでいる場合は古い防水層を撤去し、下地の補修後に新しい防水材を施工します。

防水層が傷んでいなければ、トップコートの再塗装だけで済むケースもあります。

また、防水層のドレン周りや笠木などの細部の処理も、防水性能を左右する重要なポイントです。

タイル補修工事

外壁がタイル張りの場合は、浮いたタイルや欠損したタイルの補修を行います。

タイルの浮きを放置するとタイルが剥がれ落ちる危険があるため、入念な点検と補修が必要です。

タイル補修工事では、浮いたタイルを撤去し、新しいタイルに張り替えます。

シーリング工事

建物の目地(壁と壁の隙間)には、シーリング材が充填されています。

シーリング材は経年劣化で硬化・収縮して防水機能が落ちるため、定期的な打ち替えが必要です。

シーリング工事では、古いシーリング材を除去し、目地を清掃したあと、新しいシーリング材を充填します。

外壁塗装工事

外壁塗装工事は、建物の美観だけでなく、外壁を保護する重要な役割を果たします。

塗膜が劣化すると、外壁が雨水を吸収しやすくなり、建物の劣化を早めるおそれがあります。

下地が傷んでいると仕上がりに影響するため、必要に応じて下地補修が必要です。

外壁塗装工事では、高圧洗浄後に下地を補修し、新しい塗料を塗布します。

その他付随工事

大規模修繕工事では、建物の状況に応じてその他さまざまな工事が行われます。

  • 設備配管の更新工事
  • 鉄部塗装工事
  • 手摺り取り替え工事
  • 廊下の長尺シート張り工事
  • 外構の補修工事

建物の機能性や安全性、美観を維持するための工事が、必要に応じて実施されます。

 

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大規模修繕工事のよくあるトラブルと対策

大規模修繕工事のよくあるトラブルと対策|外壁の洗浄

大規模修繕工事は、長期間にわたる大がかりな工事であるため、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。

  • 工事の見積もりや予算に関するトラブル
  • 施工品質や仕上がりに関するトラブル
  • 工事期間中の生活への影響と対策

順番に解説します。

工事の見積もりや予算に関するトラブル

大規模修繕工事は、一棟ごとに内容が異なるため、工事内容の適切な見積もり金額の見極めが難しく、予算オーバーになりがちです。

このようなトラブルを防ぐには、複数の施工会社から詳細な見積もりを取り、内容を精査することが重要です。

また、工事内容の変更や追加が生じた場合の費用についても、あらかじめ取り決めしておきましょう。

施工品質や仕上がりに関するトラブル

大規模修繕工事では、施工品質や仕上がりに関するトラブルも起こりやすいです。

施工会社の技術力不足によって、防水性能が低下したり、仕上がりに不具合が起きるケースがあります。

品質のトラブルを防ぐには、十分な実績と技術力を持つ会社への依頼が重要です。

また工事中は、管理組合や監理者が定期的に現場を確認し、施工状況をチェックしましょう。

工事期間中の生活への影響と対策

大規模修繕工事では、工事期間中の騒音や振動、粉塵などによって、入居者の生活に少なからず影響が出ます。

入居者とのトラブルを防ぐには、工事着工前に、施工会社と入念な打ち合わせを行い、工事スケジュールや騒音対策などについて詳細に取り決めておくことが重要です。

また工事中は、入居者への定期的な情報提供を欠かさず、理解と協力を得ることが必要です。

騒音や振動の大きな工程では、作業時間の調整などの適切な対策が求められます。

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弊社の職人は、防水工事のスペシャリストとして、高い技術力と豊富な経験を持っています。

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建物の大規模修繕工事について、お悩みやご相談がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。