ウレタン防水の劣化症状とは?原因や補修方法、メンテナンス方法についても解説
施工性に優れていることから、建物の屋上防水によく採用されるのがウレタン防水です。
膨れやひび割れなどの劣化症状が見られると、雨漏りの原因となり、建物の資産価値を下げる可能性があります。
早めの対策が必要なのはわかっているけど、「部分補修で済むのか」「全面改修が必要なのか」判断に迷われている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、神奈川の防水プロフェッショナルである「大進双建」が、ウレタン防水の劣化症状や原因・適切な補修方法・寿命を延ばすメンテナンス方法まで詳しく解説します。
物件維持の負担を少しでも減らしたいとお考えの方は、ぜひ最後までごらんください。
このコラムのポイント |
---|
|
Contents
ウレタン防水の劣化症状
密着性が高く、優れた防水効果を発揮するウレタン防水ですが、時間経過とともに徐々に劣化が進行し、さまざまな症状が現れ始めます。
ここではウレタン防水の主な劣化症状について詳しく解説します。
膨れや浮きの発生
ウレタン防水によく見られる劣化症状の1つが「膨れ」や「浮き」です。
防水層と下地の隙間から入った水が日光により温められ、水蒸気となって防水層を押し上げることで発生します。
一度膨れが発生すると、そこから徐々に範囲が広がっていき、雨漏りのリスクが高まります。
修繕費用を抑えるためにも、膨れや浮きは早期発見・早期対策が重要です。
小さなうちに補修すれば費用を抑えられますが、広範囲に広がってしまうと大規模な改修工事が必要になる可能性があります。
ひび割れ
時間経過とともに、防水層の表面に細かなひび割れが発生することがあります。
これは、ウレタン防水の弾性が失われ、硬化することで発生します。
もし、防水層全体にひび割れが見受けられる場合は、防水層のメンテナンスが必要なサインです。
このような状態になると、ひび割れから雨水が侵入しやすくなり、建物内部への漏水リスクが高まります。
チョーキング現象
ご自身で簡単にチェックできる劣化症状が「チョーキング現象」です。
チョーキングとは、ウレタン防水を手で触った時に、白い粉が付着する現象を指します。
これは紫外線による劣化の代表的なサインで、防水性能が低下しているサインです。
チョーキング現象は、比較的早い段階で発見できる劣化症状です。
屋上を点検する際は、ぜひ防水層に触れてみてください。
白い粉が付着するようであれば、専門家による点検をおすすめします。
色あせ
ウレタン防水の表面には、紫外線から保護するための「トップコート」と呼ばれる仕上げ層が施されています。
トップコートの色あせも、代表的な劣化症状の一つです。
色あせは、見た目が悪くなるだけでなく防水性能の低下も意味します。
トップコートが劣化すると、下の防水層まで紫外線の影響を受けやすくなるため注意が必要です。
色あせのみが見られる場合は、塗り替えるだけで性能を回復できるケースもあります。
防水工事のプロフェッショナル「大進双建」では、神奈川県内で多くの施工実績があります。
ご相談・お見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
ウレタン防水が劣化する原因
ウレタン防水は、適切に施工すれば最長で10年程度の耐用年数が期待できる防水工法です。
しかし、「現状問題が起きていないから」と放置して劣化が進むケースも少なくありません。
ここではウレタン防水の主な劣化要因について詳しく解説します。
屋上防水の工法別の耐用年数について、こちらで解説しています。
>関連リンク:屋上防水の耐用年数の目安は?劣化症状や寿命を延ばすメンテナンスも紹介
紫外線の影響
ウレタン防水にとって天敵なのが紫外線です。
屋上に降り注ぐ強い日差しは、防水層にダメージを与えます。
長時間紫外線を浴び続けることで、ウレタン樹脂が硬化して防水層の弾性が低下し、ひび割れなどが発生しやすくなります。
紫外線による劣化は防水層の表面から徐々に進行していくため、定期的にトップコートを塗り替えることが、ウレタン防水の劣化を遅らせるのに有効です。
水はけの悪さ
排水ドレンに落ち葉やごみが詰まると、屋上に降った雨水がうまく流れずにたまることがあります。
屋上に雨水がたまった状態が続くと、防水層が常に水に触れ続け劣化が早まります。
年に1回の頻度で排水ドレンを清掃することで、水がたまりにくい状態を維持しましょう。
下地の不具合
ウレタン防水が劣化する原因として気づきにくいのが、下地に不具合があるケースです。
防水工事の見積もりを取る際、単価や工期に注目しがちですが、実は下地状態の確認が重要です。
下地のコンクリートに水分が含まれていると、蒸発しようとして防水層を押し上げ、膨れの原因となります。
また、下地に段差やひび割れがあると、防水層の劣化を早めます。
下地処理が不十分なまま防水工事を行うと、早期に劣化する可能性が高まるので、業者に見積もりを依頼する際は、下地の状態をしっかり確認してもらいましょう。
防水工事に慣れている業者であれば、下地を調査したうえで、適切な対策を提案してくれるはずです。
ウレタン防水の状態が気になる方は、大進双建までお気軽にご相談ください。
熟練の専門スタッフが、下地調査から最適な防水工法のご提案まで、丁寧に対応させていただきます。
優良業者の見分け方について、こちらで解説しています。
>関連リンク:防水工事の見積もりで損をしない3つのポイント|相見積もりを取るべき理由と優良業者の見分け方を解説
ウレタン防水の補修方法
劣化したウレタン防水を補修しようにも、「部分補修で十分なのか」「全面改修が必要なのか」判断に迷われる方も多いのではないでしょうか。
ここでは、劣化状態に応じた適切な補修方法について詳しく解説します。
部分的に劣化している場合
劣化が局所的な場合は、部分補修で対応できる可能性があります。
たとえば、小さなひび割れであれば、専用のシーリング材を充填してからウレタン塗装を施すことで補修が可能です。
また、チョーキング現象や色あせが見られる程度であれば、トップコートを塗り直すことで性能を回復できます。
ただし、部分補修の際は、劣化原因の特定と根本的な解決が大切です。
原因を放置したままでは、また同じ箇所が劣化する可能性があります。
広範囲に劣化が見られる場合
ウレタン防水の劣化が広範囲におよぶ場合は、建物の資産価値を守るためにも全面改修を検討しましょう。
- 網目状のひび割れが多数発生している
- 防水層の膨れや剥がれが各所で見られる
- 雨漏りが発生している
また、膨れや剥がれが多い場合やすでに雨漏りが発生している場合は「通気緩衝工法」の採用がおすすめです。
特殊な通気シートを設置することで、下地からの水蒸気による膨れを防ぎます。
このように、ウレタン防水の補修方法は状況によって異なります。
防水層の状態が気になる場合は、早めに専門家に相談するのがおすすめです。
なお、ウレタン防水の補修は専門的な知識と技術が必要な作業となります。
建物の長寿命化と資産価値を維持するためにも、DIYでの補修は避け、専門業者への依頼がおすすめです。
防水工事のDIYをやめるべき理由について、こちらで解説しています。
>関連リンク:屋上防水を自分でやるのは危険|メリット・デメリットや費用削減の方法を解説
ウレタン防水の劣化を予防するメンテナンス方法
建物の資産価値を長く保つためには、定期的なメンテナンスでウレタン防水の劣化を未然に防ぐのがポイントです。
ここでは、ウレタン防水を長持ちさせるメンテナンス方法について解説します。
清掃
メンテナンス費用を抑えるために実践していただきたいのが、定期的な清掃です。
半年に1〜2回程度、以下のポイントに注意して清掃しましょう。
- 落ち葉やゴミの除去
- コケや雑草の除去
- 排水ドレンの清掃
とくに注意が必要なのが排水ドレン周りです。
ここに落ち葉やゴミが詰まると雨水がたまり、防水層の早期劣化や雨漏りの原因となります。
業者による定期点検
ご自身で清掃する際の点検では気づきにくい箇所があるため、5年に1回程度は専門業者による点検を受けるのがおすすめです。
業者による点検では、主に以下の項目をチェックします。
- 防水層の膨れやひび割れの有無
- 端部やパラペットの状態
- 排水ドレンの状態
早期の不具合発見により、大規模な補修工事を未然に防げます。
トップコートの塗り替え
ウレタン防水を紫外線から守る「トップコート」は、約5年を目安に塗り替えが必要です。
とくに現状トラブルが起きていなくても、色あせやチョーキング現象が発生している場合は、トップコートの塗り替えを検討しましょう。
このように、ウレタン防水を長持ちさせるためには、計画的なメンテナンスが欠かせません。
とくに賃貸物件の場合は、雨漏りによる入居者とのトラブルを避けるためにも、予防的なメンテナンスがおすすめです。
大進双建では、建物の定期点検から補修工事まで、オーナー様の物件サポートを一貫して行っております。
建物の維持管理でお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。
防水工事のことなら「大進双建」にお任せください!
この記事では、ウレタン防水の劣化症状や原因、メンテナンス方法について解説しました。
定期的なメンテナンスが、ウレタン防水の寿命を延ばすことにつながります。
「大進双建」では、建物の劣化状態や予算に応じた最適な防水工法をご提案いたします。
「防水層の膨れが気になる」「雨漏りが心配」「建物の資産価値を守りたい」そんなお悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。
監修者情報

- 株式会社大進双建 代表取締役
-
17歳から防水工事・外壁修繕の現場で実務を開始し、大手下請け会社や官公庁工事に携わる。
8年の実務経験を経て独立後、年間30件以上の大規模修繕工事を手掛ける。
住宅、アパート、倉庫などの防水・塗装工事においても豊富な施工実績を持つ。
一級建築施工管理技士
一級ウレタン塗膜防水施工技能士
一級シーリング防水施工技能士
一級塩化ビニルシート防水施工技能士
一級アスファルトトーチ防水施工技能士